尾張藩の軍港 御船蔵


 武士といえば、よろいを着て馬に乗っている様子を思いうかべますが、船にのって戦争をする水軍もありました。
  

  尾張藩(おわりはん)の水軍の基地は、今の白鳥庭園の場所にありました。堀川から水を引き入れた池があり、その岸には大きな蔵(くら)があって、水軍で使う船は、ふだんは水から引き上げて蔵にしまってありました。この蔵を御船蔵(おふなぐら)とよびます。
 ずいぶん大きな船もありました。「義丸(よしまる)」は、長さが38メートル、はばが11メートルあり、68人でこいだと伝えられています。戦争に使うための船ですが、江戸時代は平和だったので、尾張藩や他の藩の殿様(とのさま)などを乗せることも多く、きれいな絵などでかざった御座船(ござぶね)という船もありました。 
  (CD 堀川ミュージアムより)


堀川をゆく御座船(さいげき丸の絵図)